☆ 歯ぐきの治療後に冷たいものがしみるのは?

 

歯グキの治療後にこんな症状を訴える方がいらっしゃいます。
○ 水でうがいするとしみる。
○ アイスクリームを食べると歯にしみる。
○ 冷蔵庫から出したトマトがしみる。
どうしてこうなるのでしょうか・・・

 

歯グキの病気(歯周病)は歯と歯グキの境目にネバネバ汚れや、歯グキの内側に黒い歯石がへばりつくことによって起きる、歯グキの骨が無くなる病気です。

ネバネバ汚れは細菌の塊、歯石は細菌の塊が石灰化したものです。 これら2つは新たな細菌をくっつけ、病気は自然に良くなる事はなく以下の症状が出てきます。
● 口が匂う(本人より周囲が感じる)
● 歯グキから出血する。

 

症状が進行するに従ってだんだんと次の症状が加わってきます。
● 時々歯グキが腫れる。
● 口の中がネバネバする。
● 何となく噛みにくい。

 

そして歯周病の検査をすると、腫れた歯グキと歯の間の溝、歯周ポケットが4ミリ以上になっている事がわかるのです。そこで、段階的に歯石を専用の器具を使ってカキ取 り、歯や根の表面をツルツルにしていくと、歯グキの腫れが治まり、歯周ポケットも浅くなってきます。
もちろん上の●の症状も無くなります。硬めの歯ブラシと歯間ブラシを使えばブラシのみでネバネバ汚れを取り除けるので、健康な歯グキを保つことが可能です。

 

しかし、残念なことに良いことばかりではありません。歯周病治療の後に後遺症ともいうべき症状が出てくることがあります。歯グキの腫れが治ると根が一部むき出し(右拡大図の青い部分)になってしまいます。
本来は骨や歯グキに覆われて保護されている場所ですが、保護する「鎧」が無くなって、冷たい物が直接根に触るのでしみるのです。特にラーメンを食べながら水を飲むなど、温度差が激しい場合はしみ方が強いです。

 

治療直後は特にその傾向がありますが、2〜3ヶ月経つと症状は落ち着いてきます。症状のあるうちは、うがいにはぬるま湯を使ったり冷たいサラダなどは常温にするなどの工夫をしてみてください。

 

数か月経過しても症状が変わらない場合は ご相談ください。